HARCOによる全曲解説

セルフライナーノーツ



1,「世界でいちばん頑張ってる君に」 スズキアルトCMソング 2005年

2005年11月にHARCOのDVD付きシングルとして発売されたナンバー。この曲の作曲やアレンジは、これまでにも多くのCMソングを手がけてい る川嶋可能さん。可能さんの作風はこの曲のように柔らかいメロディが特徴で、僕の作品に近いものを感じます。そして、作詞はこのCMの監督でもあっ た山田英治さん。山田さんは昨年公開された「鍵がない」という映画の監督でもあります。二人の人柄が出ていて、とてもあったかい曲に仕上がりました。 CMで初めて歌うとき、なんて良い曲なんだ!って思いましたが、まさかここまで反響がアルトは。



2,「Welcome to my home」NTTコミュニケーションズ "OCN" CMソング 2004年  

このCMソングの制作のときは、自宅で作った曲をスタジオに持っていくとすでに映像がほぼ出来上がっていたので、そこで何度も繰り返しテレビ画面を見 ながら、曲の細かいアレンジなどをしていきました。まだデビューしたての相武紗季ちゃんが、猫を抱きながら家でインターネットの接続をしている映像で す。それを繰り返しみているうちに、彼女のファンになってしまいました。かわいいなぁ。



3, カゴメ野菜スープ CMソング オリジナルversion 2002年

作曲家モーガンフィッシャーさんによるナンバー。彼は前衛的な音楽を普段リリースしたりもしているので、そういう実験精神が好きな僕としては非常にシ ンパシーを感じます。日本語の乗せ方が独特で、というか前衛的すぎて、「ここ少し直しても良いですか」なんて言いながら、なんとか短時間で覚えて歌いました。



4,「LOVE ANZ PEACE」永昌源 杏露酒CMソング 2005年

ワンカップサイズの容器にオレンジ色の杏が入ってる!これには僕も驚きでした。そんな、生まれ変わったニュー杏露酒。あまりの売れ行き好調で在庫がな くな り、このCMがいったんストップしてしまったほど。この曲のメロディを作るにあたって、お酒の色気と、女性でも飲みやすいっていう爽やかさの両面を出す ことを心がけました。バリトンサックスで後藤正成さん(写真1)、ギターとバイオリンでハンバートハンバートの佐藤良成さん(写真2)が参加してくれて います。サウンドエフェクトとして、グラスに入った氷の音を録音しました。(写真3.4)



5, CHINTAI CMソング オリジナルversion_1 2006年

このなかでは一番最近のものですね。



6,「私のマウススプレー」サンスター オーラメントマウススプレーCMソング 2003年

このCMの監督は、HARCOの「1分の1の地図」のプロモーションビデオ監督でもある、伊藤由美子さん。そのとき以来の久しぶりの再会でした。レ コーディングにはHARCOバン ドでおなじみのベース須藤くん、そしてギターにadvantage Lucy石坂さんをゲストに迎え、さらに僕がドラムを叩き(写真5)、北欧のギターバンドをイメージしながら完成させました。詩が女の子の視点というのは前からやってみたかったんですが、やはり新鮮でした。



7, ユニ・チャーム ペットケア「愛犬元気11歳以上用」 CMソング オリジナルversion 2005年

あの銀色夏生さんもこのCMがきっかけでHARCOの存在を知り、それがやがてこのアルバムリリースの一日前、4月25日発売の文庫本 「メール交換 銀色夏生×HARCO」に繋がるのです。この歌はほかのどの曲よりも演技度が高いですね。とくに「あ〜いけん」の「あ〜」に僕なりのコブシを入れました。作曲は、これまたやはり膨大な数のCMソングなどを手がけている小杉保夫さん。



8,「スイッピ*ラグ」JR東日本View+SuicaカードCMソング 2003年

スイカでおなじみのペンギン君がぺたぺたと歩きながらカードの案内をするCM。おなじみのシロフォン(小さめの木琴)登場です。自分の部屋でいろんな 楽器を録音することが多いのですが、シロフォンを叩く時は洋服がつまったクローゼットを全開にして、音の反響を防ぎながら録音します。この場所を木琴ブースと呼んでいます。



9,「息をしろ」JR東日本エキナカCFソング 2005年

当時は犬式のボーカル三宅洋平さんの猛々しい歌唱によるCMソングの作曲/アレンジ担当。今回のCD化にあたってセルフカバーしました。JR大宮駅の なかのエキュートというお店エリアを、俳優の尾身としのりさんがたくさんの女性に囲まれながら歩き回り、思わずマンゴージュースを注文するという微笑ましいCM。この曲でも僕はドラムを叩いています(写真6)。



10, ANA'S G・E・T CMソング オリジナルversion 2001年

これは僕が初めてスタジオで多重録音をして作ったCM。このとき、「これもある意味、HARCOだな」と感じたのです。4分のポップスでも15秒の CMでも自分の表現は出し切れるし、違うところと言えばクライアントがいるかいないか、それだけ、そう思えた瞬間で、これ以降CMの仕事が一気に楽しくなりました。



11, 野ばら -ピラミッド型Remix-」LiptonイエローラベルCMソング 2004年

このシリーズを作っている監督の町田さんに「歌詞は特に無いんだけど、ありきたりのラララ〜じゃなくて、ダダダ〜とか、言葉を知らない赤ちゃんみたい に自分で適当に歌ってみて」と言われ、迷いながらもチャレンジしてみたのがこの歌です。



12, グリコPOsCAM CMソング オリジナルversion 2005年

CGで大きな1本の歯がグルグル回るCM。TOYミュージック系の実験音楽を想定しながら、おなじみのシロフォンを使って作りました。虫歯を予防する ための歯の再石灰化を促す状態を音楽でイメージ、、、したつもりです。



13, CHINTAI CMソング オリジナルversion_2 2006年

「チンタイで〜」の別バージョンです。僕も引越しばかりしているので、よくお世話になってます。



14, 自動車工業会サウンドロゴ(四輪) 2004年

これはラジオ用のCMでした。テレビの15秒サイズに対して、ラジオは20秒サイズというのが一番多いんですが、そのCMの最後に出てくる歌です。



15, 自動車工業会サウンドロゴ(二輪) 2005年

次の年もやらせて頂きました。それにしても短い。でもこういういわゆるサウンドロゴや、CI(=Corporate Identity)といってCMの終わりに会社名を告げるたった1秒の音楽を作るのも、CMの仕事の1つなんです。例えばそれが以後何百年も使われ続け ることもあるわけで。やはりどんなに曲が短くても、どれも立派な音楽なんですね〜。



16,「ソングバード -新宿上空Remix- 」 チョコラBBローヤルCMソング 2005年

昨年11月のシングルのカップリングナンバー。REMIXという形で再収録する ということになり、作り続けているうちに何かが足りないと気付きました。そう、ライブで歌ってもらった掛け合いのパートに耳が慣れてしまっていて、 あれがないと完成しない!というわけで、2006年3月4日、タワーレコード新宿店にMYパソコンと数本のマイクを持参して、いざレコーディング。皆さ んのお陰でなかなか良いテイクがとれました。実は失敗があって、クリックを止めないで出しっぱなしにしたので、その音も入っちゃったんだなぁ〜!でも最終的 にはそれも良い味の1つに。



17, スズキアルトCMソング オリジナルversion 2005年

このCMの最後に出てくるお母さんと女の子に、雑誌の撮影でお会いしたんです。とても素敵な親子でした。ライブにも来てくれて、嬉しかったな。



18,「LOVE ANZ PEACE」永昌源 杏露酒CMソング(without vocal) 2005年

おまけのカラオケです。





HARCO&METROのTシャツ職人倉田さんの家に遊びに行った時、古いテレビが何台も置いてあったのが僕の記憶のなかに残っていたのです。で、 「あれ使えないかなぁ」と打診。そのおかげで、ちょっと重かったけど、オレンジ色のレトロなテレビを撮影に使うことができました。今回のジャケットデザ インはCoaレーベル3部作でもおなじみのCoa Graphics。カメラマンは「世界でいちばん頑張ってる君に」と同じく、深津麻紀ちゃんです。 (写真7、8、9)  そして遂に、Portable Tunes、ここに完成!このタイトルは、「1度覚えたら忘れられない、頭の中を使っていろんなところに持ち運べる音楽」という意味でつけました。テレビを手に持っているのもその意味を兼ねてるんですよ!



*今回のアルバム制作にあたって、各CMクライアントの皆さんにCD化リリースの承諾をいただき、またCM音楽制作の関係者の方々にたくさんのご協力を いただきました。本当にありがとうございました。
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